2011年12月22日木曜日

早生まれは残念なの? -イギリスの調査で回答が-

イギリスの研究所 Institute for Fiscal Studies(IFS)の報告より。
「早生まれの子は成績が低い」ってお話が本当かどうかを調べてみたってお話。

日本でも「早生まれの子は、特に小さいころ、遅生まれの子との差が大きく、劣等感を感じながら育つ」とか、「早生まれだと”お受験”に不利だから、子作りの時期は計算する」なんてアレな話もあるけど、実際にはどうなんだろうか?

http://www.ifs.org.uk/publications/5736




IFSの結論としては、「子どもの健全性や試験の成績は誕生月が影響する」そうだ。
つまり、少なくともイギリスにおいては「早生まれの子は残念な感じ」というのは本当のこと、らしい。


実際のデータを見てみると、16歳で受験するイギリス全国統一試験の成績は、8月生まれの男子は9月生まれに比べて12%、女子は9%低いという。

・・・いやコレ、相当差があるよね?


あ、イギリスは新学期が9月なんで、8月生まれが早生まれなのね。
念のため。


また、トップクラスの大学に進学する率も、8月生まれの子の方が20%低い

さらに「早生まれの子は小学校の頃からいじめられやすく、学校で自信を失っている子が多い」のだそうだ。そのためか、10代からタバコや酒、麻薬に手を出す傾向もあるという。

加えて、学校での成績や学歴、「自分は人生を思い通りに生きられる」という信念は、社会に出てから収入に影響を与えることから、8月生まれは9月生まれよりも生活レベルが低くなる可能性を示唆している。


実は日本でも内閣府が同じような調査をしてて、2006年度、25~60歳の男女での調査報告によれば、最終学歴が大卒だった確率は、4月生まれの方が3月生まれに比べて男性で2%、女性で1%高かったそうな。
イギリスほどではないにせよ、やっぱり差はあるみたいだ。
もっとも1~2%の差が有意といえるかどうかはわからんし、大学のランクは一切問うてないので意味のある結果かはわからんけど。


ちなみに、こういった背景を踏まえてのことなのか、慶応幼稚舎ではお受験のときに生年月日順にグループに分けて試験を行っているという。ホントかどうかは知らんけど、ホームページには「生まれ月による有利・不利はありません」と明言しているんだそうな。

まー確かに、ムスメ(5才)の保育園の子らを見てても、生まれ月でけっこう体格差があるし、文字を覚える時期とかできるようになる運動も同じ学年の中では差が出るわけだから、他の子と比較され続けたりしたらしんどいかもねーと思わいでもない。


でも、3月生まれの有名人とかスポーツ選手もようけいるし、賢そうな人もけっこういる。
結局は個人差の一環って程度の話なのかもねー。

個人的には、イギリスで出てる大きな差が日本でも同じようにあるのか、もしイギリスだけの傾向なら、何でそんなことになるのかを調べたらおもしろそーとか。

2 件のコメント:

  1. 生まれ月問題はけっこう深刻ですよ。むしろ日本の調査の方が信頼性は低いかと。
    早生まれの成功者もいるこたいるでしょうが、そういう人以外は皆イマイチとも考えられますからね。

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  2. まあ、遅生まれと早生まれでほぼ1年の差があると考えると、幼少期の差は確実に大きいでしょうしね。
    中学生くらいになるまではなかなか差は吸収できないかも。

    しかし実はこの結果は「早生まれがいけてない」だけでなく、「生まれ月の順に能力が分かれる」可能性があるってことを示唆してる可能性もあるわけで。
    もしホントに4月生まれと3月生まれに差があるなら、中間に当たる10月生まれは成績も中間なのか、とか。
    ガチでやったらちょっとおもしろそうなんですが、政府とかじゃやらねーだろーなー。

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