2012年1月6日金曜日

うま味に対する感度が低下すると肥満になりやすい可能性

うま味に対する感度が低下すると肥満になりやすい可能性
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/gakkai/jsh2011/201110/522089.html

たまには学会ネタを。
ちょっと前の高血圧学会の発表より。

 味覚嗜好、味覚感度は患者の食習慣を左右し、それが肥満や高血圧といった生活習慣病にも影響を及ぼすことが考えられる。今回、山陰労災病院(鳥取県米子市)循環器科の水田栄之助氏らは、うま味に対する感度が低下すると甘味嗜好が強まり、肥満になりやすい可能性があることを明らかにし、10月20日に宇都宮で開幕した日本高血圧学会(JSH2011)で発表した。






うま味嗜好検査では、味の素1%溶液を口にたらして、その味が好きかどうかを尋ねた。また、味の素溶液を5段階の濃さ(0.03%、0.1%、0.25%、0.5%、1%)で作成し、薄いものから順に試験してうま味の感度を確認したそうだ。

その結果、うま味感度障害群は肥満者の割合が約3倍(うま味感度障害群は36.4%、対照群は11.5%)であった。
また、うま味感度が鈍いほど、甘味嗜好が強いことも明らかになった。

これらのことから「うま味感度障害があると甘味嗜好が強くなり、肥満を呈する可能性があることが示唆された」ほか、過去の文献報告から、レプチン濃度の低下を介してうま味感度が低下している可能性も示された。


甘味嗜好が強いというのは、効率的な食事を求めてるってことなんだろうか。
また、レプチンは食欲を増強するホルモンとして知られている。もし本当にレプチンがうま味感度障害の原因なら、体の仕組みとして「腹減ったらうま味とかどうでもいいからたくさん食え」と命令しているってことなのかね。

#まあ、いずれも想像に過ぎない(というか、『太っているからうま味感度が下がっている』という逆の関連も考えられる)のであんまり大声で言える話でもないのだが。


ただ、これが本当だとすると、世の栄養士さんがちょいと困ったことになるかもしれない。

高血圧なんかの減塩療法では塩の足りない分を出汁やなんかのうま味で補うよう指導するんだけど、もし本当にうま味感度が低いことが肥満を呼んでいるのだとしたら、うま味の追加がさらなる感度障害を呼び、結果的に肥満を助長する可能性もあり得る。
もうちょっとガチでやったらおもしろそうな研究ではあるよね。

味の素さん、やりませんか?w

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