2011年9月25日日曜日

昆布で蓄電量10倍に

ジョージア工科大学 コヴァレンコらの報告。
http://www.sciencemag.org/content/early/2011/09/06/science.1209150

いわゆるリチウム電池の負極に昆布などからとれるアルギン酸塩を使用することで、電池の容量が10倍になることがわかったという。

これまでにも、負極に使われている黒鉛のかわりにシリコン粒を使えば電池容量が増やせることはわかっていたが、シリコンは充電すると約4倍にふくらんで電池を破損してしまうため、実用化が難しかった。
しかし、柔軟なアルギン酸塩を使用することでシリコンを使っても破損しない電池を作ることが可能となった。また、いままで黒鉛などの素材をまとめるのに使用していた素材と異なり、アルギン酸塩は水溶性の天然物質なので環境に与える影響が少なく、またいなどの利点がある。製造コストも安くなるなどの利点がある。





ただし、この容量を生かすためには、負極と対になる正極がうまくリチウムイオンを受け取れるよう改良する必要があって、こちらはまだ研究中であるとのこと。
「現状の電池に組み込んでも3~4割の容量アップは可能」とのことだが、まだ道のりは遠そうだ。

とはいえ、電池容量はさまざまなところで求められている技術だから、実際に容量が10倍にできるんなら研究速度も上がりそうだけどね。
携帯電話や携帯ゲーム機のこれ以上の小型化は電池の大きさに左右されるだろうし、電気自動車でもバッテリーの大きさ・重さが問題になってるし。

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